TIME誌「今年の人」:本命ジョブス氏?対抗馬はフクシマ50?

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毎年話題を呼ぶ、米雑誌「TIME」の人気企画<Person of the Year(略称POY)>の候補者リストが日曜日に公表され、早速、読者投票がネットで始まりました。その結果はリアルタイムで表示されていますが、今のところ、1位は「The 99%」。「格差社会打破」を目指して米国でウォール・ストリートを占拠した若者たちですね。「我々が格差に苦しむ国民の99%を代表している」と主張する。

昨年は、読者投票では終盤までWikiLeaksのアサンジ代表が圧倒的なリードで、POYに決まりかと思われましたが、実はPOYの選出はTIME誌編集部に最終権限があります。で、読者投票の最終結果では10位だったFaceBookのザッカーバーグCEOが逆転で選ばれた経緯もあり、先行きは全く不透明なわけですが、注目は、これまでは前例がないという「死者」が選ばれるかどうかということです。そうです。アップルのジョブス氏のことです。

実は今月8日のTIME主催によるPOYを巡る討論会で、出席者から「世界を変えただけでなく、何かが可能かも知れないという精神を広く与えた」として、強く支持する意見があったのですが、TIMEの編集局長は「亡くなった人をを選んだことはない」と述べていました。

ところが週末に公表された31人に及ぶ候補者リストには、先の識者の意見を反映してか、ちゃんとジョブス氏が掲載され、しかも紹介文は最大級とも思える持ち上げぶりです。一部を紹介すると「10月に死亡後も、我々の文化とビジネスに顕著な影響を与え続けている」「彼が始めたテクノロジー革命は今後も成長、進化し続け、次世代にも影響を与え続けることは明らかだ」「彼を候補に指名したのは、今年にアップルが作った製品の故ではない。彼の死による国民的モーメントによる」などなど。

そして、最後にはこうです。「アップルマッキントッシュが発売された1984年に、彼がPOYに選ばれなかったことに多くの人がガッカリしたろうが、彼の影響を総合的に評価するなら今年の方がふさわしかろう」 なんだか、もう今年のPOYはジョブス氏で決まりのような書き方という印象を受けないでもありません。

もちろん、先に紹介したように圧倒的と思われたアサンジ氏が落選した昨年のこともあります。また、今年の全世界的な動きからすれば、アラブ各国での革命的な動きは特筆ものといえ、それを代表する形でノミネートされている「Arab Youth Protester」(読者投票で今のところ4位)も可能性はあるでしょう。

日本絡みでは、3月15日の福島第一原発4号機が火災を起こした後も現場にとどまり監視を続けたことで米国メディアが英雄視し、オバマ大統領も賞賛した50人の職員を指す「Fukushima 50」にも大いに期待したいところです。なにせ読者投票で7位で健闘してますし、不人気ランキングでは30位。つまり嫌う人の数は2番目に少ないという好印象を持たれているのですから。ちなみにイラク戦争が始まった2003年には「米軍兵士」が選ばれています。(1927年以来のPOY一覧ページはこちら) なおIT関連ではNetFlixのReed Hasting氏がノミネートされていますが、読者投票で最下位じゃ、ちょっと芽がなさそうですね。最終結果は12月26日号(発売日は16日)で発表されるそうです。私はFukushima 50に清き一票を投じました。

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