Vlog(VideoLog)の先駆者RocketBoomの運命は
かって、ニューヨーク・タイムズの紙面で<actually quite a standard — one might even say traditional — Web log>(2005年12月11日付け)とまで絶賛されたRocketBoomというサイト、当時、私も大好きでしたが、最近はとんとニュースになりません。といって、ときおりチェックすると続いていますから潰れたわけではありません。そんな中、最近、ほんとに久しぶりの関連ニュースを発見しました。
このサイトが様々なメディアの注目を集めたのは、インド洋沖大地震後に、惨禍を撮影したアマチュアビデオがネットに載りだし、Vlogという言葉が流行りだす直前の2004年10月から、月〜金の朝9時に3,4分の風刺を効かせた独自ニュースを発信し始めていたからです。今をときめくYouTubeに初めて投稿があったのは2005年4月と言われていますので、半年も早かったわけです。
いまからたった7年ほど前のことですが、当時はネット回線が貧弱なこともあって動画コンテンツはほとんどなかったのです。とりわけ、米国は遅れてましたから。でも、回線が遅くても自動的にダウンロードしてくれるポッドキャストの機能を持たせたこともあって人気を呼び、わずか1年ほどで当時のビデオとしては驚異的な1日10万視聴を獲得するまでに躍進、めでたくNYTが大々的に取り上げるまで出世したのです。
RocketBoom人気は、動画が珍しい時代に先駆けたということとともに、実は女優志望だったというホスト役のアマンダ・コンドンの美貌とテレビニュースではありえない奔放な仕草が話題を呼んだことにもありました。(いやなニュースだと原稿をほうり投げる!ような) のちに、創業者でプロデューサーのアンドリュー・ベイロンと諍いを起こして、2年足らずでRocketBoomを去った時には、「これでRocketBoom人気も終わり」とまで言われたほどです。しかし、ベイロンはすかさず1週間後にはジョアンヌ・コランというBBC出身で美人のビデオジャーナリストを起用して危機を乗り越えます。
コランの人気も高かったのですが、2年半ほどで去り、そのあとにオーストラリア人でYouTubeで大人気だったカイトリン・ヒルに代わりましたが、契約でこじれ、すぐに同じくYouTubeで人気の高かったMememollyが新アンカーになって、それが今まで続きました。彼女は2006年にYouTubeデビューし、74本のビデオをアップロード、5100万ビューを獲得しています。(ヒルも同じような数字です) RocketBoomスタート時には考えられないほど動画サイトが林立する中で、なんとか生き延びているのは、このように、代々、ネットにも通じた魅力的な女性ホストを確保してきたベイロンの目利きによるところが大きいのではないでしょうか。
随分と前置きが長くなりましたが、実は4代目ホストMememolly、本名Molly TempletonがRocketBoomのホストをごく最近に辞めているのです。事前に辞任が伝えられていたようで、いまは「最低2ダース以上ある」という撮り溜め番組でしのいでいるとのことですが、その後任がまだ決まっていません。これまでは電光石火で後任を決めてきたベイロンですが、今回はどうも苦戦している様子です。
ベイロンは2007年1月20日のブログで「昨年の収入は24万7千ドル」と明かしました。TubeFilterのごく最近のインタビューでも「今年はすでに100万ドルを超えた」と一見、自慢気ですが、ネットの世界の常識では成長鈍化は明らか。急成長中は、有力タレントも寄ってきますが、停滞気味になると二の足を踏まれる。これはネットもリアルもない現実でしょう。ちなみに4代目ホストMememollyの移籍先は、有力コメディサイトMy Damn Channelが新設する「オンラインビデオスキルを持つタレント発掘サイト」となるTalent NetworkのDirectorだというのも出来過ぎな感じです。Vlog時代を切り開いたRocketBoom、なんとか生き延びて欲しいものですが・・・・
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[...] 作っているのはNY生活プレス社。「週刊NY生活」というニューヨークで発行されている無料の日本人向け新聞の発行元です。同社のCEOであり編集長の三浦良一さんによると、収録は月曜夜、人気のなくなった同社のオフィスで行われます。スタッフは三浦さんと記者、週替わりで登場する女性キャスターの3人のみ。収録用カメラはニコンの一眼レフカメラD7000、「編集はMacについているおまけのソフトを使って見よう見まねでやってます」「ですから女性キャスターへのギャラ以外にはお金はかかりません」とのこと。(なにやら7年前に同じニューヨークのアパートの一室から二人でビデオニュースを発信し始めたVlogの先駆けRoketBoomを想起させます) [...]