米Newsday紙、有料化でなんと35人読者ゲット!
という刺激的な見出しを発見! 3万5千人じゃないですよ、3500人でもないですよ。35人ですよ!と書いたのは元時事通信記者の湯川鶴章さん。新聞サイト有料化絶対失敗論者です。ご自身の商用ブログ「Tech Wave」1月27日付けの記事です。ネタ元はThe NewYork Obseverということなので早速、アクセスして読んでみました。Newsdayはニューヨーク市・ロングアイランドの新聞で、昨年10月下旬からサイトを有料化しました。それから3か月たって有料購読者はたった35人にとどまっていることが、先週、記者と発行者との会合の席で明らかになったと、たしかに書いてあります。
そしてObserver紙は、有料化にあたり400万ドルかけてサイトを作り直したのに、課金収入はたった9000ドルだとし、これは有料化を発表したニューヨークタイムズを含む他の新聞の運命なのかなどと煽っています。しかし、もともと週5ドルで、年間260ドルという料金自体がおかしかったのです。ウォールストリートジャーナルでさえ、オンライン版の年間購読料はディスカウントを利用すると100ドルちょっとからOKなんですから、ローカル紙でその倍以上というのは最初から禁止的料金だったと言わざるを得ません。
じゃあ、なぜそうしたか。有料化移行当時のニュース記事によると、これはNewsdayの親会社にあたるCATV局Cablevisionの契約者の囲い込みというか流失防止策だったようです。というのも、Cablevisionはロングアイランドではドミナントな存在ですが、空からは衛星放送DirecTVの攻勢、地上では通信会社VerisonによるIPテレビの提供開始という状況下で、Cablevisionは、やはり地元ではドミナントな新聞、Newsdayの記事をネットでタダで読めるのはウチの契約者だけですよ、お得ですよと強調するために、Newsdayのサイトアクセス料金をバカ高く設定したというわけです。
ま、そういうわけで、Newsdayのケースはニューヨークタイムズの有料化後の運命とはあんまり関わりがなさそうですが、フランスのジャーナリスト、フレデリック・フィロー(Frederic Filloux)氏が、かってあのBeOSで話題になった元アップルの伝説のプログラマー、ジャン・ルイ・ガゼー(Jean-Louis Gassée)氏とともに発行しているNewsletter「Monday Note」の最新号で、ニューヨークタイムズの有料化を話題にし、「新聞の有料化はうまくやれば必ず収入増につながる」と主張しています。
「有料契約者以外をブロックしないこと」「他のサイトからのリンクを拒まないこと」「有料契約者は月6ドルでも払うような新聞大好きで、かつ携帯電話やタブレットで広告なしの記事課金に応じるようなヘビーユーザーだけを対象にすること」を心がけて慎重にPaywallを設けるというのが結論です。果たしてそううまくいくのかどうか、疑問もありますが、興味のある方はどうぞ。
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案の定課金はうまくいかない(3)
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