日刊「紙」でなくなった日刊紙(一部修正およびリンク追加)

先のエントリーで書き漏らしたんですが、自動車の街、デトロイトの2つの日刊紙ーデトロイトフリープレスデトロイトニューズが今月から配達日の間引きを実行し始めたということです。先月末には電子ペーパーのプラスチックロジック社との間で「戦略的提携」を発表、今年後半にパイロット事業を実験的に始め、来年からは一般読者に提供するとしており、「紙」の時代への決別がシアトルポストインテリジェンサーやクリスチャンサイエンスモニターのようにネット専業に向かうだけでなく電子ペーパーに向かう方向性も見えてきました。

ガネット系のフリープレスは部数30万部、日曜版60万部、メディアニュース系のニューズは18万部と米国ではそこそこの規模ですが、部数減と広告収入減が止まらず、経費節約のため配達を木曜、金曜と日曜だけにしたのです。ニューズは日曜版がないので木金の2日だけ。なぜ木金と日かというと、フリープレスの場合、この3日で広告収入の82%を稼いでいたからだそうです。

週に2日ないし3日しか配達されないのでは読者からすればもう日刊「紙」ではないですが、両社とも配達はしないものの、月ー水および土曜にはアメリカの新聞としては薄手のタブロイド32ページの新聞をスタンドや商店で売っているほか、ネット上では<eEdition>という新聞の体裁そのものの紙面イメージを提供、クリックすることで拡大して読めるようにしています。

両社は新聞グループの系列を超えてJoint Operating Agreement(JOA)を結び、編集以外の印刷、広告、販売などを共同で行っているので、すべてに足並みが揃うのですが、プラスチックロジック社との提携も共同です。プラスチック社の製品eReaderはまだ販売されていないのですが、基本的には一昨年11月に出たアマゾンの電子ブックKindleの仕組みと同じだと見られています。ただ最大の相違は画面が8.5×11インチつまり21×28センチと大きいことです。(デモビデオ1同2はこちら)Kindleのざっと5倍にも達します。Kindleでも新聞を売っていますが、画面の大きさからは書籍向けに向いている感じなのに対し、eReaderの大きさなら新聞に向いているように思えます。なお、プラスチック社は、フィナンシャルタイムス、USATodayとも提携していますが、両紙はこの業界では例外的にまだ健全経営のようですからデトロイトの両紙がeReader導入では先行するのではないでしょうか。しかし、新聞紙の体裁にこだわるのはある一定以上の年齢層かもしれないので、果たして読者に幅広く受け入れられるかどうかは不透明ですが。

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