スーパーボウルのキックオフは今度の日曜日(追記あり)
自慢じゃないですが(実は自慢です!)、私はスーパーボウルをこの目で見たことがあります。1992年、ミネアポリスのメトロドームでのワシントンレッドスキンズ対バッファロービルズ戦。4日前に現地に入って、お祭り騒ぎも体験しました。凍った湖に作った周回コースでMGミゼットを走らせ、わざとコースアウトして雪の中に突っ込むなんてなこともやりましたっけ。
とにかくアメフトの試合は始まると隣の人とも会話が出来なくなるくらいアメリカ人は興奮して声援を送ります。熱心な応援で知られる千葉マリン球場なんてカワイイもんです。ですからその頂点であるスーパーボウルのテレビ視聴率は、なんと昨年は43,3%に達しました。アメリカは多チャンネルのケーブルテレビで見る人がほとんどのため、どんな人気ドラマでも視聴率はせいぜい10%程度ですから、スーパーボウルがどんなに国民的行事であるかがうかがえます。
ですから、CM料金もべらぼうで30秒で300万ドルというのが相場だそうです。昨年はFOXテレビが中継しましたが、流れたCM数は82本、単純に300万ドルを掛け合わせると約2億5千万ドルですが、なかには60秒CMもありますから、まあ3億ドルは固いといったところでしょうか。数時間の一番組で300億円!!!
もちろん、CM提供企業はスーパーボウル用に凝りに凝った新作CMを出してくるので、そのCMを鑑賞するという向きも少なくないそうで、毎年、CMがらみの話題も尽きないのですが、今年もいくつかあります。
ごく最近では、ビール会社のミラークアーズが、「1秒間CM」を提供するといって、「本当か?」と話題になっています。例年5、6本もCMを提供するトップ企業バドワイザー(アンハイザーブッシュ社)に対する奇策でしょうか。すでに専用サイトが出来ていて、24通りの1秒CM(2,3秒のもありますが)が見られますが、どれを実際に流すかは未定のようで、それ自体もプロモーションのように見えます。
ペプシグループのスナック菓子メーカーのドリトスも似た戦術です。同社は2007年のスーパーボウルからCGA(Consumer Generated Ad)、つまり、一般からの30秒CMをネットで公募し、ネットにすべての作品を公開し、優秀作(ファイナリスト)数点を選び、ユーザーの投票と専門家の判断で最優秀作を選定、当日まで秘密にした上で流してきました。2007年の放映CMはこれ、2008年のはこれ。昨年の作品はUSAトゥディーの人気ランキングでは4位に入りました。
3年目の今年もおよそ2000点の作品の中からファイナリスト5点を選んで、1月5日から先日まで投票が行われましたが、その結果は非公開で、実際にどれが放映されるかは当日までわかりません。どれが良いのかわかりませんが、強いていうなら「POWER OF THE CRUNCH」でしょうか。圧倒的ではありませんが視聴数、コメント数ではこの中ではトップですし、ブラックジョーク風でもありますし・・・・。なお、ファイナリストに残った5人には賞金2万5千ドルとスーパーボウル開催地(今年はフロリダ州タンパ)への6泊7日の旅(6千ドル相当)が贈られ、放映されたCMが前述のUSAトゥディーの人気ランキングで1位になれば100万ドルがボーナスとして支払われるそうです。
さらに今年の新顔としては3D、つまり立体CMも予定されています。そのプロモーションビデオはこれ。ペプシの飲料ブランドSobeがキャラクターのSobeトカゲを使ったCM(60秒)や、DreamWorksの新作映画Monsters vs Aliensの予告編(90秒)の2本のようで、全国の小売店などで1億5000万本の紙製3Dメガネを配っているそうです。2本だけのためにメガネを全国で配るなんて経費を考えると大変な出費で、バカバカしいような気もしますが、やっぱりスーパーボウルならではなのでしょう。
あ、ついでに今年のアメフトでちょっと感動した話を。スーパーボウルに至る前のAFC西地区の首位決定戦となった昨年末のサンデェゴチャージャース対デンバーブロンコス戦のこと。NHK衛星放送で中継されたこの試合は、ブロンコスが先制したものの敗れたのですが、その先制タッチダウンをはじめ大活躍したランニングバックのテイタム・ベル選手のことです。
彼はもともとブロンコスにいたのですが、一昨年にデトロイトライオンズにトレードされ、昨年9月に首になったので、デンバーに戻って携帯電話のTモバイルのセールスマンをやっていました。なかなか有能だったようでそのままなら年棒で6万ドルになりそうだったそうです。とはいえ、それは選手時代の10分の1に過ぎないのですが。
そこへブロンコスから電話。携帯電話セールスマンになって45日目のことでした。ブロンコスのランニングバックに病院送りが相次ぎ、なんと7人に達したので急遽、経験のあるベルを採用することになったのです。そして、公式戦最終戦にスターターで出場、いきなりタッチダウンという劇的な復活を遂げたというわけです。これでブロンコスが勝って、スーパーボウルまで勝ち進んでいればマンガになっちゃいますが、ま、携帯電話セールスマンから現役復活というだけでもね。なお、彼を首にしたライオンズは昨年、史上初の16戦全敗を記録しました。まるで、自動車の街デトロイトの凋落に合わせたかのように。
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