草野球に放映権料!?
全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイが月曜日(28日)から、埼玉県で始まりました。全国から集まった3万人以上の選手が29種目で熱い戦いを8月20日まで繰り広げるわけですが、その戦いの全てがインターネットで動画配信されています。
今、私は隣に置いた別のパソコンで女子ソフトテニスのライブ動画を見ています。やかましいアナウンサーの実況はありません。「ボコッ」「ボコッ」というソフトテニス特有の打球音と黄色い応援の声が絶え間なく聞こえるだけです。画像から判断するとカメラは二台で中継しています。
野球やサッカーなどの人気スポーツと違って、失礼ながらマイナーに見られがちなソフトテニスの試合がライブで”放送”されるなんてことはインターネットなしじゃ考えられないことですよね。
あ、試合が終わりました。結果は字幕スーパーじゃなくて画用紙にマジックで書いたものが映し出されました。なんてほほえましい。まさに手作り放送。
そうなんです、このために県内のITベンチャー企業10社を中心に結成されたNPO法人「埼玉総体動画配信支援センター」が自前で製作してるからなのです。そこに協力しているのが高校の放送部員たち約200人。一人一役ということで、ナント、彼ら彼女らがビデオカメラを操作しているのです。(ご心配なく。全てのカメラの傍にはプロがいて手助けしてます。だから映像を安心して見ていられます)
当初は全てをライブ放映する予定だったとのことですが、実際には一部に縮小されました。それに要する2億円の半分しか協賛金が集まらなかったため、サーバーなどのインフラを縮小せざるを得なくなったり、人員配置を削らざるを得なかったからだそうです。
それでも殆どの競技は終了後30分から2時間後にはオンデマンドで視聴できるようになっていますから、息子や娘の活躍を郷里の親兄弟親戚一同、すぐに確認できる。素晴らしいことです。また、テレビでは絶対ないと言っていい、なぎなたや弓道、あるいは水球やホッケーなどの競技に光が当たるのも関係者には励みになることでしょう。
実はインターハイのネット中継は昨年の佐賀総体で初めて行われました。その時は佐賀県が1億8000万円を支出したいわば官主導でしたが、今回は埼玉県の公費支出はなく、配信内容も一段と充実させたものになっていると関係者は話しています。このため、全国高校体育連盟では今回の動画配信事業のノウハウを吸収して、来年以降のどの大会でも動画配信できる体制にもっていくようです。
一方、支援センターの真の狙いは埼玉県の地方スポーツのネット発信にあります。すでにいくつかの競技団体から「インターハイ後に是非、我々の大会をネット配信して欲しい」という打診が寄せられているとのことで、これからの展開が注目の的です。テレビ同様CMがつけばマイナーな競技団体にも放映権料を支払えるかも知れません。
すでに韓国では、個人放送局のプラットフォームとして成功している「アフリカ」が球場にカメラマンを派遣してプロ野球の自主放送を実施していますし、米国のB2TV.comのようにテレビ中継の対象にならないマイナーリーグや大学、高校の野球やアイスホッケー、アメリカンフットボールなどを専門に有料でネット配信する事業者も現れています。スポーツ中継を放送局が独占していた時代は変わろうとしているようです。
埼玉県内の草野球大会に放映権料が入ってくる日は近い!かな?
Comments(1)
[...] あらゆるデバイスで視聴出来る時代が来るのかもしれない。(そうしたら、以前も書いたのですが、ライブ中継された草野球チームも放映権料を要求できるんでしょうか?でも、誰に?) [...]