自動生成のニュースビデオは”悪魔のささやき”か

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迂闊でした。重要なニュースをスルーしていました。米国の大手新聞チェーン、Tribune Publishing改めTroncのマイケル・フェロ(Michael Ferro)会長が、先月6日のCNBCテレビで述べた内容です。

出演の背景には、TribuneがUSATodayなどを擁する新聞チェーンGannettの敵対的買収をはね除けるため、いかにTribuneを強化するべきかということがあったのですが、その答えとして、社名をTRibune ONline Contentを略した「Tronc」と、オンライン強化の姿勢を明らかにし、自社で「ビデオを毎日2000本作る」という方針を示したというのがニュースになっていました。

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「1日2000本」とは途方もない数字ですが、英語力と注意力に乏しい当方、その時は、「まあ、半分ハッタリだろうが、ロサンゼルスタイムスやシカゴトルビューンなどの有力紙や傘下に何十もあるローカル紙の記者全員にビデオカメラを持たせれば、そこそこの数になるんじゃないかな」と勝手に判断しました。そこが迂闊だったのです。

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ファンによる、ファンのためのスポーツサイト

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世界中の人が知ってるリンカーン大統領の名セリフ<government of the people, by the people, for the people>をもじって「ファンによる、ファンのためのスポーツ」なんていうスローガンを掲げて躍進中なのがMinute Mediaというイスラエルのテクノロジー企業です。

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同社のabout usのページなどによると、2011年、ベンチャーキャピタルから4500万ドルを調達して、テルアビブで始まりました。

現在は、サッカーの90minをメインに、最近は米国スポーツに特化した12upも展開し始めましたが、最大の特徴は、その記事が全てサッカー好き、スポーツ好き、つまりファンによって生み出されているということです。最近、あまり耳にしなくなったUGC(User Generated Content)ですね。

UGC頼みだと、往々にしてガラクタ記事だらけになりかねませんが、月間のビジターが5千万人(これとは別にMonthly users through social mediaが1億1千万人とか、月間2億ページビューなどともあります)も集めているのですから、相当のレベルなのでしょう。どのように品質管理をしているのでしょうか。自分で試してみました。

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APがAIでマイナーリーグ全1万試合をカバー

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米国の通信社APが、大リーグ野球(MLB)の下部組織マイナーリーグ(MiLB)の全試合を新たにカバーすると先週、公表し、すでに配信を始めています。

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しかし一口にマイナーリーグと言っても、ルーキーリーグを除いて13もあり、チームの総数は142。年間の総試合数は1万に達するそうですから、これをカバーして戦評を書くには野球記者を大増員しなければ不可能だし、採算が合うわけもありません。そこでAPが採った手は、すでに決算報告の処理で活躍しているAI(人工知能)搭載のソフトウェアです。

使ったのはAutomated Insights社のWordsmith。2年前にAPが企業の決算報告を記事化するのに導入して話題になったソフトです。それを、野球報道の分野に拡充したわけです。

その実例を3日付のCasper Star-Tribune紙のサイトで確認しました。3A、2Aのさらに下のsingleAの試合の戦評です。「ペレスとバークの活躍で、Tri-City ValleyCatsがHudson Valley Renegadesに大勝した」という内容です。私の英語力ではニュアンスを嗅ぎ取ることは不可能ですが、普通に読めます。

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ハワイの隣人無視で不興を買うザッカーバーグ氏(追記しました)

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ワシントンポストのサイトで「How Mark Zuckerberg infuriated his Hawaiian neighbors」という記事に出会いました。あのFacebookの創業者がハワイの隣人を怒らせている、ってどういうことか。

簡単に言うと、ザッカーバーグ氏が2年前に1億ドルで購入したカウアイ島北東部の広大な海沿いの地所の周りに、最近になって、石を積み上げたような壁を巡らせたのが騒ぎの発端。

地元民に言わせると、壁の高さは180センチもある。このため、これまで楽しめた海と緑の眺望が遮られ、風の通りまで悪くなったということです。そこで、ザッカーバーグ氏側に善処を求めたものの、なしのつぶてなのが不満ということです。

ポストの記事はハワイ発でなく、筆者はワシントンの本社にいるgeneral assignment reporterという紹介ですから、日本で言えば本社社会部の「遊軍記者」みたいな存在でしょうか。ですから内容も、地元紙The Garden Island紙とホノルル発のAPの報道をベースにしていて、問題の「壁」の写真は、不満を述べている人物が撮影した1枚の写真を転載しているだけです。

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殺風景な感じは出てますが、壁はどのくらいの規模で、全体的に景観がどう損なわれたか、ザッカーバーグ氏の広大な地所はどんな感じなのかがわからず、隔靴掻痒の感じ。ならば、ネットで検索、と昨日は何時間か遊んでしまいました。まずは場所の特定からーーーー

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EUの言う「電子人間」ってなんだ?

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先日来、ロイターが配信した<Europe’s robots to become ‘electronic persons’ under draft plan>という記事にあるelectronic person=電子人間のことが気になっていました。どんな「人間」なのか?

ロイターは日本語訳も配信しています。それによると、これは欧州連合(EU)欧州議会の法律問題委員会が提起しているもので、「労働に従事するロボットを<電子人間>と位置付け、オーナーには社会保障費などを負担させるべき」で、「「少なくとも最も洗練度の高い自立的なロボットについては、固有の権利と義務を有する電子人間という地位を与える」とあります。

でも、これだけでは、なぜわざわざ<電子人間>というカテゴリーを法的に創出しようというのかがよく分からない。暇に任せて、記事の元になったEUの文書にあたってみました。

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米国人の働きたい企業ベスト10は全部IT•Net関連

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サラリーマンなら、誰でも一度は同業他社の待遇が気になったことがあるのではないでしょうか。「隣の芝生は青く見える」ってやつですね。

当方は、とうに、サラリーマン卒業なので、もう、そんなことはありませんが、きっと、米国のサラリーマンが気になるだろうな、というリストで出くわし、他人事ならが、しばし、楽しみました。

それは、全世界のビジネスマン向けのソーシャルメディア「LinkedIn」が公表した「Top Attractors Where Professionals Want to Work Now」というランキングリストです。

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サラリーマンのプロがどこで働きたいと思ってるか、というランキングです。これがユニークなのは、人気投票ではなく、LinkedInの上で、4億人以上のユーザーによる数十億件の書き込み、アクションを解析した結果だという点です。

私が見ていたのは米国版ですが、そのベスト10社のうち、9社までがIT、インターネット関連でした。残る一つは自動車に分類されたTeslaでしたが、ここもAIとネットで自動運転車の開発に注力しているわけですから、IT、ネット関連でもおかしくなはない。つまり、米国のサラリーマンプロの関心はそうした企業に集中しているということですね。

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AI(人工知能)の音楽でヤル気が出た⁉︎

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「音楽療法」というフレーズを時折、耳にします。音楽療法学会の定義はここにありますが、一言で言うと、心の病を癒したり、元気づけたりするために音楽を意図的に使うということでしょうか。

そのための専門家がいるわけですが、実は「あなたの脳機能を改善する音楽」というのをネットで体験しました。米国のBrain.fmというサイトがあって、そこでは一般人向けに仕事の能率を上げる<Focus>、ゆったり瞑想などをする<Relax>、昼寝や就寝用の<Sleep>の3モードに対応する音楽を提供しているのです。

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いわゆる「音楽療法」とは印象が違います。しかも、その曲はAI(人工知能)が生成したオリジナルなものだそうです。興味を惹かれて早速、試聴したわけです。

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スマホの次は音声認識の据え置き型ネット端末か

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毎年、この時期恒例の”インターネットの女王”こと、Mary Meeker女史による長大な(今年もスライド213枚!)「Interenet Trend2016」が公表されました。

半日かけてざっと目を通しましたが、個人的に一番興味深かったのはVoice:音声認識の項目でした。iPhoneのSiriやGoogle Chromeの音声検索は私も使いますが、Meeker女史は、Amazonのマイク・スピーカー付き据え置き型ネット端末Echo(日本では未発売)の爆発的人気を捉えて、人とコンピューターの新たなインターフェースの登場であり、パラダイムシフトが起きる、と断じているのが刺激的でした。

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音声認識の項目だけに22枚ものスライドを費やしていますが、その3枚目がこれ。人とコンピューターのインターフェスの変遷を1832年のパンチカードまで遡って説明します。(別タブで開いて拡大画面をご覧ください)

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そしてその最新のものがSiriでありEchoだと。そういう時代に入ったのだというのです。

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IoT・靴もネットに接続する時代へ

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日本の新聞でもだんだん<IoT>(Internet of Things)という単語が目につくようになりました。でも、なんでもインターネットにつながる時代だ、と言われても生活実感としてはまだまだピンときません。

しかし、ヨーロッパ有数の格安航空会社easyJetが開発中というsmart shoesが手に入れば、IoTを実感できることでしょう。このスニーカーさえあれば、旅先の知らない街でもお目当のところに迷わずたどり着けるのですから。


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ビデオをご覧いただければ、だいたいご理解いただけたでしょうが、左右のスニーカーの中に仕込んだ小型の振動機器とスマートフィンをブルートゥースで結んであるんです。

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「令状なしで当局がメールを読み放題」法案に沈黙する米メディア

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国会ではつい先日の24日に、通信傍受法が改正され、司法当局による電話の傍受が若干、やり易くなったようですが、海の向こうの米国では、同じ日に、連邦議会上院の情報委員会で、2017 Intelligence Authorization Act(2017年情報権限法=仮訳)が賛成多数で可決された、とCNetが報じています

CNetによると法案の要点は、FBI(連邦捜査局)はじめ米国の情報機関に、テロ対策上、怪しいと睨んだ人物の電子メールを、裁判所の決定なしで、いくらでも読めるようにする権限を与えるというものです。

それは、2000年に問題化して、その後、廃止されたFBIの開発による電子メール監視ツール「カーニボー」のような技術的な方法ではなく、愛国法で定められた国家安全書簡(National Security Letter=NSL)と呼ばれる書簡をプロバイダーに届ければ、受け取った側は、そうした事実を一切口外することなく従わなければならない、というものです。

このNSLによるやり方は、通信会社に捜査対象者の通話記録を要求するときに認められていましたが、新法では、これを電子メールにまで拡充しようということなのだそうです。

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